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2018年06月

狼と少年

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*昭和39~42年ころ 川崎市労働会館

 

「ヤバイずらかれー!」

 

「・・・」一瞬の沈黙。

本番数日前の幼稚園でのリハーサルのとき思いきり大声で叫び倒した。

父親がその前夜、晩酌のときに冗談で言ったこのセリフを本気で叫ぶと、

集まっていた親たちは”ドン引き”するのであった。幼稚園の保母さん

(当時は保育士とはいわなかった)たちも顔の表情をこわばらせた。

 

幼稚園の問題児。

 

本当のセリフは

「たいへんだ!狼だ!、みんな逃げろ!」だったと思う。

 

狼が村を襲いにくることを事前に察知した少年が、村人にその危険を大声で教え

るのだが狼はやってこず、その度に少年は「嘘つき小僧」と言われ、村人にこっ

ぴどい目にあわされるのだった。

 

そして村人が「嘘つき小僧」の言葉に耳を傾けなくなったときに、本当に狼が襲ってくる。

そんな物語だった。

 

しかし何故、リハーサルで父の冗談を真に受けたのか覚えてはいない。

が、推測するに父親っ子であったこと、狼役の衣装である耳と尻尾を母親たちが

作る際に、私の自宅に集合して皆で裁縫しているのを見て、そっちの衣装がいい

とダダを捏ねた覚えがある。

 

その時に両親は私に、どうしてもチョンチョコリンのヘアスタイルで絣(かすり)の

着物の衣装を着せたくて仕方がなく、私に無条件降伏したのであった。

 

そして私が出した条件とは、学芸会が終わったらその足ですぐにさいか屋に言って

当時欲しくて仕方がなかったおもちゃのレーシングカーセットを買うということ

だった。

 

さいか屋というのは当時川崎の駅前にあったデパートで、母親の買い物に付き合い

ながらお子様ランチを食べる以前に、既に抜け目なく物色してあった幼稚園児とい

うのは賢い。

 

どうしても欲しかったのだ。

 

両親はその条件を受け入れたわけなので、私は父が冗談でいったであろう「ヤバ

イずらかれー!」を約束通りに履行したわけだ。

 

学芸会会場からさいか屋は歩いてもいける距離。

劇が終わった瞬間に、もう私の心はレーシングカーのもとへ飛んでいたことは

言うまでもない。

 

 

 

 

村人のうた:

たーいへんだー おーかみだー

そーれいけウンパッパッ そーれいけウンパッパッ

なーんだおーかみ いないぞいないぞ

なーんだおーかみ いないぞいないぞ

かえるがなくから かーえろかえろ

 

たーいへんだー おーかみだー

そーれいけウンパッパッ そーれいけウンパッパッ

なーんだおーかみ いないぞいないぞ

なーんだおーかみ いないぞいないぞ

かえるがなくから かーえろかえろ

 

(私のセリフは多分これを数回だけだったと思う。)

「たいへんだー!

        おおかみだー!!!」

 

 

村人には村八分、狼にもいじめられる少年の物語でもある。

 

 

 

 

日本にとりアジアにとり世界の労働者にとり、ここでいう「狼」とはなんであるの

か。

言わずもがなである。

 

アベ自公政治などという小さな対象ではないとだけ断っておきたい。

 

出涸らし

 

段取り

 

 

 

 

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2018/06/09   jannmu
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